覚えておいて損はない簡単な故事成語

故事成語とは中国から日本に伝わった古典の逸話からできた慣用句のことです。

ことわざと故事成語は違います。

ことわざ…逸話をもとにしない昔からの言い伝えや風刺みたいなものです。

社会的地位のある人やそれなりの知性のある方のお話を聞くと結構故事成語が使

われます。お話の中で自分もさらっと使えるようになると少し自信がつきますよ

ね。そこで簡単な故事成語を何点かまとめました。

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)出典「十八史略

訳 自分の目的のために苦難に耐える 

春秋時代の呉の王夫差とそのライバル越の勾践と戦って夫差が勝利しました。

昔夫差の父が越の王勾践との戦いに敗れ亡くなったので夫差が仇討ちをしたの

です。夫差は毎晩焚火の上で寝ていました→臥薪

勾践はまた復讐のために獣の肝をなめていました→嘗胆。これらのことがセッ

トとなり試練や苦労に耐えることの意味として使われるようになりました。

青は藍より出でて藍より青し

訳 師匠を超える 出典「筍子

学問は努力や才能によって弟子が師匠を超えるということ。藍の草から青が生

まれるが青の方が色鮮やかなことから。

藍‥師匠 青…弟子

是々非々(ぜぜひひ)

訳 良いものはよいダメなものはダメ  出典「筍子

良いか悪いかを感情に惑わされず正しく判断すること

例…「あなたの○○にはすべて反対という訳ではない、是々非々の態度で協力します。」

 荒唐無稽

出典「荘子」「書経

訳 理由も意味もでたらめ

荘子」‥「荒唐之言」

書経」‥「無稽之言」

この2つが+されてできた言葉です。両方が取り留めのない意味をもってます。

一朝一夕(いっちょういっせき)出典「易経

訳 非常に短い時間、短期間のこと

ひと朝とひと晩の意味からと日中に比べると時間が早く感じられるもの。

後ろに「~でない」 と打ち消し表現を使います。

例 ○○は一朝一夕で身につくものではない。△△ぐらいに年月が必要だ。

○○は長い年月のかかるもの、△△は答えの年月

禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)出典「史記

訳 悲しみと喜びは交互にやってくる

由来となったのは中国南部からベトナム北部にかけてあった南越という国が

前漢武帝が派遣した軍隊に滅ぼされた時の話です。

武帝から南越侵攻の指揮を任された。路博徳と楊僕との2人の将軍が別ルー

トで南越を進攻していました。(敵同士) 楊僕が戦いでリードしていまし

た。路博徳は手柄を一向にたてられませんが…路博徳が穏策をとったため南越

が路博徳のもとにの逃げ込んで路博徳の勝利となりました。悪い時がずっと

続くことはなく良いことも交互にやってくるという意味です。

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 雨垂れ石を穿つ 出典「漢書

訳 地道な努力は実を結ぶ

雨のしずくもおなじ箇所に落ち続ければ型い石にも穴が空くという意味

あきらめずに努力を続ければいつかは報われるという意味

 

覆水盆に返らず 出典「通俗編」

訳 取り返しがつかない

周という国の君主に仕えた名軍師呂尚という人がいました。

若かったころ結婚して妻がいましたが呂尚は仕事もせず、読書したり釣りを

したりして過ごしていました。今でいうニートです。

妻は愛想をつかして逃げました。そのあとに周の君主に召し抱えられて出世

しました。そうしたら逃げた妻がやってきて復縁を申し出たのです。呂尚

水の入った器をお盆に載せて持って来て水を地面にこぼして妻に言いました。

「こぼれた水を(覆水)を盆にも同ことができたら復縁しよう。」と。

もちろん無理なので妻は去りました。(無理に決まってるじゃない(笑))

この話がもとになってこの慣用句が生まれました。

 

「禍福は糾える縄の如し」と「雨垂れ石を穿つ」は私の好きな故事成語です。

もしかしたら日常生活で使うかもしれない簡単な故事成語をまとめました。

 

 

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